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mediba武田がエンジニア入門書を出版! 本を通して伝えたかったこと

2020年10月、medibaのフロントエンドエンジニア武田 諭(たけだ さとし)の著書『フロントエンド開発入門 プロフェッショナルな開発ツールと設計・実装』(安達 稜と共著、秀和システム)が出版されました。

初執筆ながら「本質がつかめれば開発はもっと楽しくなる」という思いを存分に詰め込んだ書籍。自身の仕事観から書籍には書けなかった思いまで、本人に話を聞きました。


会社の看板を背負う

――出版おめでとうございます! 本を出すってそう簡単にできることじゃないと思うんですが、どういうきっかけがあったんですか?

武田 共著者であるコネヒト株式会社の安達さんから話をいただいたんです。安達さんにはmedibaで開催したフロントエンド技術の交流を目的としたのランチ会にも来てもらったりして、以前から技術系の話や家族の話などをよくする間柄でした。

で、2019年の3月に安達さんの同僚が技術書を出版しまして、その出版社から次は「安達さんで」という話になり、そのお話を「一緒にどうですか?」と声をかけてくれたのがきっかけです。

――待ってました!というかんじでした?

武田 いやいや! 書くこと自体は好きでしたが、本を出したいなんて考えたことはなかったです。ただ、2019年ごろから「発信しよう」と思って動き始めてはいました。

――去年は積極的にイベントで登壇したりしていましたよね。

武田 やっぱり誰かがmedibaの看板を背負って前に出るほうがいいと思うんです。会社の認知度が上がるだけじゃなく、技術的な成長の機会も増えますし。

ですから、出版も自分としてはいいタイミングではありました。

本質を考える力を養う

――次は本の内容について。どういう内容の書籍なんですか?

武田 「入門」とは言いながら、ゼロから始める人向けというわけではなく、インターン生やエンジニア1年目くらいの人たちに向けた内容です。

実際に現場ではどんなツールを使って、どうやって仕事を進めるのか、開発業務だけでなくチームビルディングについても触れながらフロントエンド業務の一通りをまとめました。

――なぜターゲットを若い世代に絞ったんでしょう?

武田 技術的なトレンドの移り変わりってすごく激しいんです。もちろんそれを把握することも必要ですが、一番大事なのは「何をつくるか」ということです。そのために、なぜそのツールを使って開発をするのかを理解できないといけない。

経験が浅いと、トレンドを追うことが目的になりがちなんです。

これまでにも、トレンドに振り回されて疲れてしまっている若いエンジニアを見かけることが多かったので、早い段階でエンジニアとして本質的な部分を身に付けてほしいと思いました。

――武田さん自身が意識していることはあるんですか?

武田 僕は好きでトレンドを追いかけてます(笑)。でも、インプットとアウトプットのバランスには気を付けています。インプットをしないと普段の仕事やテックブログでの発信などのアウトプットが弱くなってしまうので、例えば技術系のニュースレターを週に5~6通読むようにしています。でも基本的には、自分の興味関心がある分野のものを選んで情報収集してますね。

「元俳優」という経歴について

――そんな「生粋のエンジニア」というイメージの武田さんですが、エンジニアになる前は俳優業をしていたと聞きました。

武田 はい(笑)。演技が好きで学生時代はずっと。教員になる道もあったんですけど、大学卒業後に俳優を目指して上京してきました。

ただ、当時からものをつくるのは好きだったので、フリーのウェブデザイナーとして働いたり、ホスティングサービスを利用しながらお客さんのウェブサイトの運用もやったりしていました。

――そこからどのようにしてエンジニアに?

武田 その後、結婚して子どもができたことをきっかけに俳優は辞めて、前の職場にデザイナーとして入社したんですが、開発系の業務を少しやってみたらそれが思いのほかおもしろかったんです。徐々に仕事を振ってもらうようになって、気づいたらエンジニアになっていました(笑)。

――では、エンジニアとしての基礎はそのときに身に付けたんですか?

武田 技術的なこともそうですけど、考え方の部分でも当時面倒を見てくれたエンジニアの師匠に教わったことはいまでも大事にしています。

印象的なのは「WEBやインターネットは産業として若いから、ロールモデルがあまりない。だから、小難しいこと考えずに自由にやればいい」という言葉。存分にやりたいことをやれると思うとすごくやりがいを感じましたし、実際に仕事に打ち込みました。

――自由な考え方が武田さんの性分に合っていたんですね。

武田 その中で成功体験を積めたことも経験として大きかったですね。学べば学ぶほど自分の引き出しが増えて、やればやるほどつくれるものの範囲が広くなる。だから、インプットとアウトプット、どちらも刺激的で大事にしているんだと思います。

本を通して伝えたかったこと

――冒頭にあった「何のためのツールなのか、技術の本質を身に付けることが大事」という考えはこれまでの経験からきていたんですね。

武田 まさにそうですね。本質がわかれば、エンジニアの仕事って刺激的でおもしろいんです。

それに、仕事はやっぱり楽しむのが一番だと思うんです。一日の大半を仕事に割くわけで、だったらせめて楽しく働きたいじゃないですか。

生活の中で何が大事か、優先順位は人によって違うから仕事の比重を大きくすることを必要以上に要求はしないですけど、一緒に楽しく働きたい。

書籍はもう少し固い内容ですが、そういう気持ちで書きましたし、これからもいろんな形で発信していきたいと思っています。


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