20新卒の現在地 #4【フロントエンジニア&インフラエンジニア】
20年度新卒社員による連載企画「20新卒の現在地」。
これまでの記事はこちら。
第4回は、フロントエンジニア(FE)の楊 嘉奇(よう かき)とインフラエンジニア(IE)の小林 佳稔(こばやし よしみ)です。
入社当初は言葉に不安も……
僕もメラルさんと同じで、日本での就職に不安を感じていました。日本語でうまくコミュニケーションが取れるのかなって……。しかもテレワークでのスタート。不安が重なっていたんですが、入社してみたらすぐに解消されました。
入社時研修を担当してくれたee部の先輩方のおかげです。オンラインの研修でも色々とサポートしてもらいましたし、同期と話す機会も多かったのですぐに溶け込めました。
配属は、面接時から希望していたフロントエンジニア。Webページの見た目部分を作る、ユーザーといちばん近い場所にいるエンジニアです。フロントエンドはUX/UIデザインと密接な関係なので、もちろんデザインにも関心はあります。絵を描くのが下手な僕には、デザイナーは無理ですが(笑)。
“すごいエンジニア”には、文章力も必要
配属後はじめての所属が『auゲーム』プロダクトでした。技術的な学びももちろんありましたが、もっと大きな気づきがあったんです。
すごいエンジニアは文章を書ける人だ、ということ。
エンジニアといえば、「コードを書く」。それだけのイメージかもしれません。でも、実際には周りへの説明能力や文章力に長けているほうがすごい人なのだとわかりました。
たとえばコードを書くときには、自分が作成したコードにコメントを書いて、どういう意図でこのコードを書いたのか、わかるようにする必要があるんです。同じチームのエンジニアにコード作成をすぐ引き継げるくらいでないといけませんし、場合によっては、プロダクトのエンジニア以外の人にも、自分の意図を伝えられないといけないと思っています。
コメントはこんなふうに書きます。
また、設計書や仕様書などのドキュメント作成も同じです。ひとつの長い文章に自分の考えを込めるより、それを箇条書きにして見やすくしたほうがいいですよね。他人に思いやりを持ち、アウトプットの方法を工夫しないといけないのだと学びました。
エンジニアだけでなく、プロダクトの一員として
1月になって、先輩から業務を引き継ぐことになったんです。元々僕は管理画面の開発のみだったんですが、実際にユーザーの目に触れるWebページも担当することになって。
そこで新しく学んだのが、ビジネス職やデザイナーの人とのやり取り。前はある程度自分のペースで、進捗管理も難しくなかったんです。でも、やり取りが増えて相手の返事や作業を待つフェーズができたので、時間配分やタスクの優先順位など、業務の管理がより重要になりましたね。
あとは、急ぎの仕様変更でこれまでの作業がいらなくなり、1から新しく作り直す、なんてことも出てきました。僕はまったくモチベーションが下がらなかったんですが(笑)。臨機応変に対応する力がついたと思います。
うれしかったのは、関わる人が増えてコミュニケーションも増えたことです。自分もプロダクトの一員としてどんどん発信することで、自信がつきました。
メンターをやってみたい。人に教えることへの意欲
現在は、主に『auスマートパス』の開発をおこなっています。場所が違えば使うプログラミング言語やフレームワークも違います。学びを繰り返し、知識とスキルをつけている最中です。
また、プロダクトの規模が大きくなり、同じチームのフロントエンジニアの数が増えました。みんなと知識をシェアできるし、いろんな人の意見が聞ける。エンジニアとして、自分の視野が広がりました。
そういう経験もあって、今後は自分のエンジニアスキルを上げるだけでなく、エンジニア同士で学び合う勉強会などに力を入れていきたいです。いまも勉強会には参加しています。資料を作って自分がスピーカーになるなど、積極的におこなうようにしています。だんだんと人に教える、ということに興味が出てきました。
いつかメンターになってみたいです! 僕、メンターにはとても良くしてもらって。エンジニアとしての会話だけでなく、仕事以外の話もなんでもできたんです。一緒にゲームをしたりとか(笑)。Gatherというツールで、いつでも気軽に話しかけられる環境を作ってもらったおかげかも。そうして教わったことを、僕も後輩に伝えていきたいですね。
興味のあったIEに配属。学びが楽しい
僕が配属されたSRE UNIT※は、medibaサービスのインフラを管理しているユニット。念願叶っての配属でした。
※SREとは「サイトリライアビリティエンジニアリング」の頭文字を略した言葉で、Googleが提唱する「システム運用管理の方法論及びエンジニアの役割」を指します。[参考] SREとは?役割・仕事内容・スキルから年収・就職先まで | AIdrops
専門学生の頃からインフラまわりに興味があったんです。どんなWebサービスもインフラという基盤がないと成り立ちません。そこを支える人でありたいと思っていました。
SRE UNITの業務は主に3つあります。
ただ、インフラエンジニアとしての知識だけでは難しいなと思うことも多いですね。SRE UNITの役割は、プロダクトの人が使いたいAWSの機能によって適切な権限を付与する、いわば土台を作ること。そこから、その機能でどうやってサービスを構築していくかはバックエンドの領域。まだ僕は知らないことだらけで……いま勉強中なんです。
はじめての全社案件。不安もあったけど……
だんだんユニットでの業務にも慣れた頃、新しいSRE施策で“SLI&SLO導入”を任されることになりました。
SLIとは「サービスレベル指標」の略で、稼働率やエラー率などWebサービスの信頼度を定量化する指標のこと。SLOは「サービスレベル目標」の略。SLIでめざす目標値になります。
つまり、medibaのWebサービスが安定して稼働しているか、目標値を定める。それをグラフなどで可視化するツールを全社導入しようという取り組みです。担当は僕と先輩の2人っきり。正直、自分にできるのか不安でした。
主な動きは、ツール制作と全社向け説明資料作成の2軸。とくに資料作りが大変でしたね。
ビジネス職の方にも理解してもらうためには、わかりやすく噛み砕いた説明が必要です。そのためには自分自身が曖昧な理解ではいけません。まずは自分でしっかり学ぶ。そこから「誰にでもわかる」資料作りをめざしていきました。
資料のたたき台をビジネス職のマネージャーに見てもらったりして、そこで気づくことも多かったです。職種を越えて周りの人の助けも借りながら、なんとか資料を完成させました。
終わったあと、ビジネス職の先輩から「とてもわかりやすかった」と声をかけていただきました。本当にうれしかったですね。大きなプロジェクトで苦労した分、より達成感がありました。
はじめてのプロダクト所属で感じた“違い”
そして、11月末にはじめてプロダクトに参加しました。楊くんと同じ『auゲーム』です。
プロダクトでの業務は、やはりユニットとは違います。
ユニットではアカウント管理など社内の定常業務が多いですが、プロダクトでは、実際にリリースされているサービスのインフラ保守・構築がメイン。
なので、一歩間違えればサービスが停止してしまう、という緊張感をかなり味わいました。その分、座学で得る知識だけでなく、リアルな学びが得られるのでやりがいもありましたね。
僕、自分で言うのもあれなんですがコミュニケーションスキルは高い方なんです(笑)。なので、プロダクトで新しく関わる方とお話できるのも嬉しかったです。筋トレの話で盛り上がったりして、そういう人とのつながりも大切だと思いますね。
新たな挑戦と変わらない目標
2年目になって、新しく挑戦していることがあります。
『auスマートパス』プロダクトに参加しているんですが、そこでの役割はなんとバックエンドエンジニアなんです。すでに言ったように、インフラを扱うにはバックエンドの知識も必要。直接実務で学んでいて、いまは武者修行のような感じです(笑)。
プログラム言語も違うまったく知らない領域。メンターにたくさん質問して、学びを少しずつアウトプットしながら奮闘しています。
僕、ずっと掲げているひとつの目標があって。エンジニアの技術書を書きたいんです。何かを極めて、それをみんなに教えられる人でありたい。教えることって最大のアウトプットだと思っています。
実はすでに少しずつ書き始めていて、開発ツールの使い方などを残しています。たとえば製本したものを社内に置いて、medibaエンジニアの指南書にしても良いね、と上司とも話したりして。タイトルは『知識補完計画』(笑)。やるなら楽しくやろうと思っています。
「20新卒の現在地」連載はいかがでしたでしょうか? 入社日からオンラインで始まり、戸惑いもありながら奮闘した20新卒の面々。ひとりひとりの成長が伝わっているとうれしいです。
実は、この連載を執筆していた私たちも20新卒の一員、エディターの山本 在(やまもと ある)と下舘 鈴音(しもだて すずね)の2人がお届けしてきました。
みんなの話に共感したり、知らなかった姿が見えたり……、新たな発見がたくさんあってうれしかったです。ぜひ、今後の20新卒の活躍にご期待ください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。あなたの「スキ」がmediba+編集部の励みになります!