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目指すは社員の基礎力アップ。新施策「ベーススキル」とは?

常に変化し続けるビジネス環境において、社員一人ひとりの持つスキルは、企業の成長にも深くつながってきます。

medibaでは2022年度から「ベーススキル」という研修体系を導入しました。この研修体系の概要や導入の背景、さらにはmedibaの人財育成への想いについて、社員の育成プログラムの構築や研修実施を担う、エンプロイーエンゲージメント部 育成チームの岩下 恭子(いわした きょうこ)にお話を聞きました。


心機一転。基礎固めの「ベーススキル」導入へ

――まずは「ベーススキル」の概要について教えてください。

岩下 2022年度下期から始まった研修体系です。もともとは選択型研修といって、立候補制の研修を行っていたのですが、全社共通の基礎力向上を目的に「ベーススキル」へ方針転換をしました。

「ベーススキル」には定員枠のある「集合型」と全社員がいつでも好きなときに受講できるの「オンデマンド型」の2種類があり、「オンデマンド型」は23年度から始めた取り組みです。内容はもちろん、実施結果を振り返りながら、研修の提供方法も常にブラッシュアップしています。

――なぜ「ベーススキル」へ方針転換をしたんですか?

岩下 きっかけは社長の新居(代表取締役社長 新居眞吾)の言葉ですね。就任時に、”人を育てることが結果的に事業を伸ばす基盤になる“という考えから「全社で育成を重視していく」という発信がありました。

その中で、新居が感じていた課題のひとつにmedibaの人財スキルの底上げがあり、はじめの一歩として全社共通スキルの基盤を固めるために「ベーススキル」に方針を転換しました。

――ベーススキルの具体的な内容はどのように決めていったのでしょうか?

岩下 一部の管理職への調査・分析を基に、柱となる大項目は経営層が決めました。そこから育成チームにバトンタッチし、より具体的にどこまでを範囲とするのか、詳細内容の検討から企画しました。

medibaのベーススキルとして定めた大項目のまとめ画像
medibaのベーススキルとして定めた大項目

社員の基礎力となるmediba独自のベーススキルを策定

――様々な職種がある中でベースを決めるのはなかなか難しそうですね。どのように決めていったのでしょう?

岩下 そうなんです(笑)これが本当に大変で……。ただ、ここが私たちの力の発揮どころという風には思っていたので、特に力を入れた部分でもあります。

「論理的思考」や「ファシリテーション」など、どんな職種にも通ずる汎用性の高いテーマは、外部の研修会社へ世間一般的な課題感を聞いたり、社員に実践で困っていることをヒアリングしたりしました。

一方で「DX・IT知識」のような限定的な業界知識については社内の識者にヒアリングを重ねて、medibaにおける基礎を定義しました。

さらに、ヒアリングの結果から現状の課題と目指す姿を設定して経営層とすり合わせを重ねながら詳細内容を決めていきました。

研修の要件定義についてまとめた社内資料
経営層とすり合わせながら決めた研修の要件定義(社内資料より)

成人発達理論を基に。こだわり抜いた研修づくり

――「ベーススキル」の実運用が進められているところかと思いますが、実際に社員に提供している研修はどのように作られているのでしょう?

岩下 少し話がそれますが……、育成チームでは「成人発達理論」※という学問の考え方を基にした「mediba社員の成長ステップ」というものを策定しているんです。

※成人発達理論……心理学者のロバート・キーガンが提唱する、成人以降の人が持つ心の成長に着目し、そのプロセスとメカニズムを理論化した発達心理学の一分野。

成人発達理論をベースにしたmediba社員の成長ステップの内容をまとめた画像
成人発達理論をベースにしたmediba社員の成長ステップ。Step5「自己変容」を目標にした施策を展開

そのステップを具現化することをチーム内でも大切にしていて、今回の「ベーススキル」に限らず、施策を展開する時はつねに立ち返るようにしています。

研修が決まってからは、参加するメンバーに困っていることをヒアリングして、そこで挙がった内容をケーススタディやロープレに落とし込んでいます。参加者に寄り添った内容にすることを念頭に、ひな形の研修をそのまま提供するのではなく、毎回かなり作りこんでいるんです。

じつは研修中もフレキシブルにいろいろ変えているんですよ。例えば2日間の研修では、1日目の様子を見て2日目の内容を急遽変更することがありますし、もっと言うと研修の真っ最中に講師の先生に「こうしてください」って依頼することも……(笑)。

――すごい!研修中まで試行錯誤しているんですね。

岩下 そうなんです。ですから、研修会社さんを選定する際は内容だけでなく、mediba独自のカスタマイズができるかどうかという観点も加えています。

せっかくの研修なので、いい学びや実践で活かせる知見を持ち帰ってほしいですからね。

目指すは“medibaの学び場”

――medibaの人財育成について今後の展望を教えてください。

岩下 大きく3つあります。1つ目は、社員のスキル向上をさらに効率化することです。
 
今回進めている「ベーススキル」を通して、mediba社員の基礎力アップを果たしたら、今後は応用型の研修も進めていきたいと思っています。
また、現在は全社的な施策が中心ですが、部署ごとでピンポイントの困りごとに対応する研修の提供なども今後増やしていきたいと思っています。
 
2つ目は内製化プログラムの商材化です。
 
これまで実施してきた研修のなかには、育成チームで内製したプログラムもあります。それを商材化できれば私たちの直接的な事業貢献ができますし、同じように人財育成で悩む企業のためにもなりますよね。
 
3つ目は学びの環境を広げていくことです。
 
施策の一つで、社員を講師とした勉強会の開催も行っているのですが、ほとんど満員御礼ですごく人気なんです!
 
“学び”って研修だけじゃないんですよね。どちらかと言えば、社員同士が自然と学び合う環境が当たり前で、学びの選択肢の一つに研修があるのが理想だと思っています。
 
私たちはそういう“medibaの学び場”を広げるきっかけを与える存在になっていきたいですね。


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