【HAPPYの秘訣】サラリーマン、映画を作る。25歳クリエイターの挑戦
こんにちは、広報の木越です。
趣味を切り口に、個性豊かなmediba社員の魅力をお伝えする企画「HAPPYの秘訣」。今回は社外の自主制作映画サークルに所属している渡邉 圭貴に登場してもらいます。
渡邉は入社三年目のデザイナーで、普段はauスマートパスのUI設計やデザインを担当するほか、社員HAPPY戦略グループにも所属し、社員の働き方の検討やCREPOの導入など、社員のHAPPYを応援する業務にも携わっています。
きっかけはモノヅクリ欲
――映画サークルにはいつから参加しているんですか?
渡邉 社会人になって少したった頃です。僕は美大出身なんですが、美大生だった頃は自分の作りたいものを自由に作る機会も時間もあったのに、社会人になったらなかなかできなくて。だから、好き放題にモノヅクリしたい!という欲求がたまっていたんです。
そしたら、いいタイミングで友人から自主制作映画のサークルでカメラマンを募集していると教えてもらって、すぐに飛びつきましたね。
――もともと映画が好きだったんですか?
渡邉 そうですね。映画は詳しくはないですが好きです。auスマートパスで月曜日は映画が安い(なんと700円引き!)ので、忙しくない時期は毎週映画を見に行っています。
ただ、映画が好きで映画サークルにというよりは、会社の外でモノヅクリ集団と関わっていたい、また制作を通じてクリエイターの輪を広げていきたい、というような思いがサークルへ参加した動機につながっています。
映画って総合芸術なんです。
小道具やセットの工作、CG、演劇、音楽…いろいろな芸術が詰まってひとつの作品になる。つまりそこにはいろいろなクリエイターがいて、自分も多様な表現方法に携われて…そういう環境に身を置いて、自分のスキルもあげられたらと思っています。
ロケ初日、その瞬間がたまらない
――サークルにはどんな方がいらっしゃるんですか?
渡邉 全員僕より少し年上のサラリーマンです。全部で6人。6人で、監督、助監督、カメラマン、小道具、音楽、CG、スタジオの手配…役者のオーディションまで全部、それぞれ得意分野を中心に手分けしてやっています。
みんなサラリーマンなので、仕事終わりで集まったりとか、土日を使ったりとか、とにかく時間を捻出するのが大変で。
前回の作品は構想で半年、ロケで2カ月、編集やCG・音楽制作などで10カ月と、全部で1年半かけて制作したんです。各工程で煮詰まってくると、深夜まで打合せをしたり絵コンテを描いたり。明け方ハッとわれに返って「どっちが仕事なんだっけ?」と思うくらい、とにかくやることがいっぱいで苦労しました。
――どんな作品を制作したんですか?
渡邉 その時に制作したのは家族愛をテーマにしたお葬式コメディーで、50分の作品でした。自分はその作品で初めて映画制作に関わったんですが、苦労して企画して、準備してきたヒト、モノが、ロケの初日に一堂に会し、そして目の前でひとつの映像になっていく、その光景に徹夜の疲れを忘れるほど感動したのを覚えています。
作品は映画祭やコンペにも出品していて、「映像作家100人 2018(釣部東京)」に選出していただいたのと、「福岡インディペンデント映画祭」では入選し、上映もしていただきました。
――すごいですね!おめでとうございます。プロになることは考えないんですか?
渡邉 それはないです。即答です(笑)。今って一億総カメラマン時代と言われていて、誰もがスマートフォンやカメラで撮影ができて、それを簡単に配信できるんです。
そんな中でプロとしてやっている、またはやっていこうとしている人って本当に技術も熱量もすごくて、その世界に踏み込むのは半端な気持ちではできないなと思っています。
実際、コンペに出ているほかの自主制作映画を見ても、プロじゃないというだけで技術は半端なく高い。そういう覚悟を持って挑んでいるんだなということが伝わってきます。自分は今趣味の映画もあり、別の世界の仕事もあるこの状況が好きですし、映画が仕事の、仕事が映画のリフレッシュになっているので、このままのバランスがいいかなと思っています。
アジャイルで進める映画制作
――これからも映画制作は続けていきたいですか?
渡邉 はい。前回の反省や経験から次はもっとこうしたいとか、次はこんなカメラワークを試したいとか、表現人としてのクオリティーをもっと向上させたいとか、まだまだ成し遂げたい欲があるので。反省が残るうちは続けたいです。
実は今、次の作品の制作を始めているんです。雑居ビルの屋上に居座るおじさんと、それを見つけたアルバイト警備員との会話劇。おじさんの正体が次第に暴かれていく短編SFコメディーで、今ちょうどロケ直前のドタバタの最中です。
前回の作品で時間もお金もかけすぎてしまった反省があって、今回は仕事で取り入れているアジャイルというプロジェクト進行手法やJiraというツールも活用して、計画的かつ明朗に進めています。
――仕事が趣味に生きていますね(笑)
渡邉 そうですね。いつか趣味が仕事にも生きてきたらいいなと思っています。映画は総合芸術と言いましたが、映画制作を通じていろいろなジャンルのモノヅクリを経験しているので、新規事業を検討する中で「この分野にもチャレンジできるかも」とか、企画の足掛かりになれたら…なんて思ったりもしています。
――最後に、一番HAPPYを感じるポイントってなんでしょう
渡邉 芸術表現の幅を広げられるところですね。さまざまな表現手法の現場に携わって、その手法を会得できる、表現の場もある。これからも表現人として成長し続けたいなと思います。
趣味と仕事が表裏一体となり、良いバランスを生んでいるという渡邉。 普段はとても実直な印象の彼ですが、キラキラと目を輝かせながら映画作りについて語る様子に、新しい一面を見たような気がします。 次の作品も期待していますよ!
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