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ない、ない、ない……!ゼロから「VR内定式」ができるまで

2020年10月1日に開催された2021年度のmediba新入社員内定式。例年はオフィスで開催していますが、今年は初めてVR空間で行いました。

レポート記事にあるように、大きなハプニングなく実施できましたが、舞台裏は意外にもハードでした……。

「前例ない」「ノウハウない」「時間ない」「人手も少ない」。そんな中でどのようにして「VR内定式プロジェクト」を進めてきたのか、順を追ってご紹介します。


突然のオファー

8月28日。内定式のおよそ1カ月前、人事部からVR 8cafeプロジェクトメンバーに、「VR空間で内定式をできないか」という打診がありました。

と言っても「VR 8cafeプロジェクト」は内定式のために立ち上げられたものではなく、リモートワークになり外出もままならない状況の中、弊社のcafeスペース「8cafe」を模したVR空間をつくって社内イベントをやってみよう、というある社員のアイデアをきっかけに、有志でメンバーが集まってスタートしたものです。

社内プロジェクトとはいえ正式業務ではないので、「学びがあればいいな」くらいでゆっくりと動いていたところに届いた突然のオファー。

何もない空間からスタート

与えられた準備期間は1カ月。メンバーは有志。前例もない。思いがけない状況に不安を感じながらも、「これで社内の注目が集まる。いい経験になる」という色気もメンバーの頭をもたげ、VR内定式計画がスタートすることになりました。

VR 8cafeをハレの舞台に

まず「VR 8cafe」の改良にとりかかりました。

VR空間の強みはなんといっても自由度の高さ。Web会議ツールとは違い、空間のイメージや会場の広さを、イベントに合わせて変えられます。

それまでは特に用途を絞らずつくっていましたが、内定式の会場ということで、medibaオフィスの様子がわからない不安な内定者に、少しでもお祝いの気持ちや会社の雰囲気を伝えられるよう、花束やスタンドマイクを設置。少し薄暗かった天井を明るい空色に変えるなど、ハレの舞台にふさわしい仕様にしました。

しかし、初めての試み。もちろん順調に進むことばかりではありませんでした。

必要条件のハードル

初めにぶつかった課題は環境。

オンラインのため、参加者それぞれのPC環境、ネットワーク環境、音声環境、を整えなくてはいけません。

PCスペックに差があると、アバターの操作性に問題が出てきたり、イヤホン使用の有無などでハウリングが起きてしまったり、自宅のインターネット環境によっては、VR空間へのログインだけで数分かかってしまう人がいたり……。

そうは言っても時間が限られているので、PC交換やWeb会議ツールの併用、VR空間の容量削減などで対処しました。

ただ、これではVR空間に「入れる」ようになっただけ。まだまだトラブルは続きます……。

ジェスチャーに代わるもの

次にぶつかったのはオンラインでのコミュニケーションの壁。

環境の問題をクリアしたあと、内定者も含め、リハーサルとVRトレーニングを実施しました。柔軟な内定者は、VR空間にすぐに慣れたため、チュートリアルこそ滞りなく終わりましたが、難航したのはリハーサル。

中でも写真撮影で、位置取りの指示出しがうまくいかないという問題が勃発しました。VR空間では、ジェスチャーで示すことができないせいか、「○○さん、もうちょっと左に」「○○さん、隣に行ってください」といった指示の仕方ではなかなか伝わらないのです。

今回は、人数がそれほど多くなかったこともあり、各参加者の立ち位置を名前入りで示した資料を投影することで解決しました。

ですが、オフラインとは違い、参加者の"察する力"に頼らない、明確なファシリテーションが、VRイベントの成功の鍵を握ると学びました。

いよいよ本番

そして迎えた当日。

早朝から段取り確認が進みます。

しかし、入念にリハーサルしたつもりでも、現場でのハプニングはつきもの。

冒頭から、社長あいさつの直前に、社長のPCのインターネット接続が切断。機材担当者は心臓が止まるかと思ったそうですが、「こんなこともあろうかと」(機材担当者談)、トラブルに備え、用意していた代替PCにすぐに切り替え、無事に内定式を進めることができました。

また、直前リハーサルでは運営側が顔面蒼白になるほどうまくいかなかった写真撮影も本番はスムーズに進みました。名前入り資料や運営・参加者双方の「VR慣れ」のおかげかと思います。

中には、「アバターお辞儀」を編みだしてリアクションする人もいて、VRでの新しい表現、コミュニケーション手段も生まれました。

終了後のインタビューで、内定者からは

「内定証書をもらった時に、アバターを操作して、役員の方々がリアクションしてくれて嬉しかった」

「立ち位置の微調整など、VRだからこそ必要だった準備作業で、みんなと時間を共有している感覚が生まれた」

といった感想がありました。

リハーサルも含め、VR内定式だったからこそ生まれたコミュニケーションが、内定者の不安の払しょくに少しはつながったのではないかと思います。

また、制作・運営側としては、「慣れ」の大事さを改めて痛感しました。撮影がうまくいかなかったことも、ネット環境に左右されることも、やったあとは当たり前に感じますが、「やったからこそ」得られた気づきを、VR 8cafeの改善につなげていきたいと考えています。

medibaでは、今後もVR 8cafeのような新しい場づくりに挑戦し、そこから生まれるヒトの体験価値を追求していきたいと思います。


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