「自己理解を深めるってどういうこと?」新卒研修で自分と向き合ってみた
medibaの2020年度新卒入社時研修では「自己理解ワークショップ」を実施しました。受講前の私は、自分が大事にしたいことがはっきりせず、どこに向かって頑張ればいいのかわからなかったのですが、このワークショップを終えるころには、前に進んでいくための道しるべができていました。
今回は私のモヤモヤを晴らしたワークショップの内容と、これを実施した経緯を紹介します。
自分と向き合うってつらい!
ワークショップでは5日間、とことん自分と向き合いました。カリキュラムは下図の4部構成です。
4つの中でも特にはっきりと覚えているのが①の「価値観から思考のクセを探るグループワーク」。このワークは、自分の価値観と、その価値観をもつきっかけとなったエピソードを話すことからスタートします。聴き手は「なぜ?」と質問を繰り返し、話し手が心の奥底で思っていることを発見する手助けをします。
この説明を聞いて「面白そうだ!」とわくわくしていた私ですが、開始10分後、このワークのつらさに気づきました。よく考えてみれば、私の価値観は失敗や挫折から生まれたものばかり。できれば思い出したくないエピソードを詳しく話さなければいけなかったのです。
そんな私のことはお構いなしに、聞き役の同期は「なんで?」と質問をしてきます。つらいからやめる、というわけにもいかず、やめたい気持ちをぐっとこらえて答えていきました。
そんな時間をなんとか耐え、落ち着いて振り返ってみると、自分がもつぼんやりとした考えの根っこに何があるのか、だんだんと見えてきました。
それは、「一緒に頑張ってくれる仲間がいなければ何もできない」と自分が思っていること。
私が入社したときからもっていた「コミュニケーションって大事だな」という考えは「一緒に頑張ってくれる誰か」の存在があってのことだったとわかったのです!
こうやって気づいた一つ一つの考えが、いつの間にか自分の軸となって私を支えてくれていると感じています。
ワーク実施の背景には危機感
自己理解ワークショップを「やってよかった」と思っているのは、私だけではありません。研修を担当するee部の本田博子さんに話を聞くと「4月もテレワーク勤務になりそうだとわかり、急遽、研修内容を一から考え直したんです。そのとき、研修に自己理解を取り入れるというアイディアが出てきました」と教えてくれました。
そこには「出社して会社の雰囲気を感じられないというのは、新卒にとって大きな課題なのでは?」という危機感があったそうです。
「新卒社員って、先輩の働く姿を見て、話をして、こんな風になりたいなって考える。そうやって自分が働くイメージをつくっていくものだと思うんです。でも、今年はそういう機会がほとんどないでしょ? 配属後のイメージをもてないのも当然だよなって思いました」(本田さん)
そこで導入したのが自己理解ワークショップ。自分の中に眠っている気持ちを発見し、発見した考えとmedibaでできることをすり合わせていくことで、テレワークで得られない気づきの分を補っていこう、という考えです。
自己理解ワークショップをやることには迷いもあったといいます。
「研修中に成功体験をすることが難しいからこそ、自分の弱さと向き合ってガッカリしてしまう人がいるのでは?」と心配していたのです。
ワークショップに取り組む新卒が、自分の弱さも一つの気づきとして受け入れる様子を振り返り、本田さんは「やってよかったよ」とスカッとした笑顔で話してくれました。
埋もれていた価値観を自分の軸に
自己理解をふまえて大事なことは何か、本田さんに聞いてみると「自分の弱みが見えたときに、それも含めて自分だと受け入れることがすごく重要。ダメなことなんてなくって、ただ、自分にはそういう一面があるんだな、と受け入れてほしいです」とメッセージを贈ってくれました。
私がワークショップを終えて思うことは、埋もれていた価値観を自分の軸にして、少しずつ前に進んでいくことが大事なんじゃないかな、ということです。
今、先行きが見えず、なんとなく不安だな、という皆さん。自分が書いた日記を開いて「昔の自分はどんなことを考えているのかな?」と振り返ってみませんか?
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