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medibaのベーススキルを支える研修プラットフォーム『Manabi』導入秘話 前編

Medibaでは社員が習得すべき「ベーススキル」を設定し、2023年7月からSaaSのラーニングマネジメントシステム『Manabi』でのベーススキル研修をスタートさせました。

ManabiはKDDIラーニング株式会社(以下 KDDIラーニング)が開発した研修プラットフォームですが、今回はその導入についてmediba・KDDIラーニングの4名に話を聞いてきました。


KDDIラーニングとManabi

本題に入る前にまずはKDDIラーニングと、今回のメインテーマとなるManabiについて簡単に説明いたします。

KDDIラーニング
KDDI及びグループ企業向けの教育・研修を担うことを目的として2019年4月設立。Manabiを通じて提供する講座は年間300〜400。集合研修は1500クラス以上を実施。人材育成を通じてグループ全体の成長を促進し続けている。

Manabi
KDDIラーニング社が提供するSaaSのラーニングマネジメントシステムのブランド名。ブラウザ経由で受講可能な研修プラットフォームで、2024年1月現在KDDI及びグループ企業25社に導入されている。

それでは4人による座談会の様子をご覧ください。前後編の2部構成となっており、前編は導入のきっかけから、実装の試行錯誤の模様についてお届けします。

きっかけは新社長のメッセージ

――まずはManabi導入のきっかけから教えてください。

本田:まずは新居(代表取締役社長 新居眞吾)が社内に向けて「ベースとなるスキルを整えてそれを身につけていきましょう」と発言したことが発端です。そこから「medibaにおけるベーススキル」の検討があり、内容が決まってからつぎは「どう学ぶか」を考えることになりました。

mediba 本田

ただ、当時使っていたラーニングシステムの機能にも不足を感じていて……。そうしたなかでCFOの水野(CFO/コーポレート本部長 水野俊行)からManabiを提案され、検討が始まりました。それが23年の5月頃ですね。

――Manabi導入プロジェクトとしてはそこがスタートなのですね。グループ企業への導入は一般的にどれくらいの期間をかけて行われるものなのでしょうか。

川田:設計で最低一ヶ月、そこから実装までに二ヶ月くらいですかね。今回の場合は5月GW明けにご相談いただいて、7月には初期リリースということでしたのでかなり駆け足でしたね。

――通常より短期間での導入になったわけですが、どう進んでいったのでしょうか。

本田:まずは仕様の確認を行い、私たち側の要望を整理しながらどの機能を最初に入れていくかの話し合いでしたね。プロマネで大事なMustとWantの切り分けはしっかりやりました。

――絶対に外せなかったところはどこになりますか。

本田:サインインをmedibaで使っているシングルサインオンと連携できること、内製の研修や買い付けた動画をそのまま入れられること、さらに受講の対象者をセグメントできること、ですね。

――medibaのシングルサインオンでという要望はどう受け止めましたか。

川田:弊社のポリシーや商品コンセプトとしてもあっていましたので、実績・事例という意味でもぜひやりましょうという感じでしたね。あわせて、(mediba側で)IDのメンテナンスが無いようにしたいという要望もあり、そこが課題になりました。

KDDIラーニング 市川

市川:もうひとつ付け加えると、いまmedibaの皆さんが使われているManabiのトップページはカスタマイズされたものですが、そこについても本田さんたちは最初からかなり気を使われていましたね。

本田:Manabiには、KDDIグループの社員が使えるコンテツがすでに入っていて、そのなかに私たちのコンテンツも入っているという形です。学んでほしいコンテンツを探すのに苦労してドロップされるというのは避けたかったんです。

Manabiの豊富な機能を活用したかった

――そもそも自社コンテンツを入れること自体は問題なかったのでしょうか。

市川:そこについてはベースの機能としてありましたので問題なくお使いいただけると思っていました。

――ほかのグループ企業さんもそういう使い方はされているのでしょうか。

市川:会社の規模でまちまちですね。自社で育成には力を入れられない会社さんの場合にはManabiの既存コンテンツで、KDDI本体が受講するコンプラ、SDGs、セキュリティなどを最低限抑えていくことができます。

――medibaでも既存のコンテンツを活用していくことはできそうですね。

本田:はい、じつはベーススキル研修以前に案内した受講コンテンツにManabiのものもありました。当時はURLからの視聴でしたが、今後はそれ以外のものもManabi内で見られるようになるので活用の幅は広がりますね。

川田:グループ企業の場合は、自社でコンテンツをどんどん追加されているところもあります。

KDDIラーニング 川田

――受講の対象者をセグメントしたかったというのはどういうことでしょう。

本田:「この人たちに受講してほしい」という対象者にメールで知らせることができるようになるといいなと思っていました。

――特定の組織に限定して受講させるようなことがしたかったということですか?

本田:はい、「マネージャーだけ」とか、「◯◯本部だけ」とかそういうことですね。

――なるほど、いまはベーススキルなので全員に対してやっているけど……

本田:いえ、じつは派遣社員さんを抜いたり、沖縄のメンバーは抜いたり、すでに大きな形でセグメントを切って受講してもらっています。個人でも切り分けられるので、数名の新任マネージャーを対象にすることもできます。

市川:これはもともとの機能としてあるものですが、「どういう対象者で研修をやるか」は、設計段階である程度イメージを持ってもらうことが必要なんです。

条件を設定したいのであれば、条件に該当する項目をデータとして持っていないといけないからです。所属や役職、勤務地など。今回はそこのイメージをしっかり持っていただいていました。

本田・小山:そこは全力で、戦略的にやりました(笑)。

導入に悪戦苦闘したID連携

――要望に対応できる機能の部分はしっかり準備ができたと。では新しく実装が必要だったIDの連携についてはいかがでしたか。

本田:まずはもともとmedibaで持っていた人材のデータベースとID管理で使っているプラットフォームとの連携が必要でした。ただ、そもそも無い情報は渡せないので、どう連携して、なにをキーにして情報を渡すのかの調整が大変でしたね。

小山:何度もテストして、取り込めているかどうかを見て。

mediba 小山

川田:我々は仕様を提示して、medibaさんにはデータを揃えて送ってもらって……、それを取り込む機能はありますが、実際にどう動くかは試行錯誤でしたね。データをこういうパラメーターでもらえないかというのを何度もやって検証しました。

――試行錯誤、大変ですよね。絶対にやりたいという強い意志があったのでしょうか。

本田:IDやパスワードの入力は受講者にとって一番面倒くさいところなので、そこが手間だと受講率も落ちてしまいますよね。入口で戸惑うことは避けたかったんです。

小山:運用としても、新入社員や退職者が発生するたびに手動で追加するのは相当な工数になります。そこの削減にかなりご協力いただきましたね。

川田:データのセットの仕方についてはグローバル製品のサポートサイトがあるのですが、すべて英語なんです。それを市川が紐解いて、「多分ここはこれ」という形でどうにか……!


前編はここまでとなります。後編は導入後のお話から、KDDIを支えるグループ企業としての連携にまで話が広がっていきます。


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