【HAPPYの秘訣】バンドマンから転身。データアナリストに聞く、熱量を持って働き続ける方法
個性豊かなmediba社員の魅力をお伝えする企画「HAPPYの秘訣」。
今回は、データアナリストの篠原正樹(しのはら まさき)。現在39歳の彼は、20代の大半を音楽での成功のために捧げてきた元バンドマン。その彼がなぜ今データアナリストになっているのか。バンド活動との共通点にも触れながら、彼の高い熱量を持った働き方に迫りました。
本気でメジャーデビューを目指していた
――今日もいいTシャツを着ていますが、音楽好きなんですよね。バンドをやっていたとか。
篠原 メジャーデビュー目指してやってましたね。バンド自体は学生のころからやっていて、卒業前に軽い気持ちで「ミュージシャンになろうかな」なんて家で口にしたら両親に猛反対され、家族会議を1ヶ月毎晩開かれまして(笑)。
一旦は折れて就職したんですが、渋谷のタワレコでローリング・ストーンズの『イッツ・オンリー・ロックン・ロール』を何気なく聴いたら、いてもたってもいられなくなって会社を辞めてバンドを組みました。
――収入面はどうしていたんですか?
篠原 SE兼プログラマーとしてアルバイトで生活費を稼いでいました。で、バイト終わりや休みの日に、スタジオに入ったりライブをしたり。インディレーベルから4枚ほどCDも出せたんですが、4年ほど続けてもその先へ進めずバンドは解散しました。
――そこできっぱり諦めがついたんですか?
篠原 やれることはやったので納得する気持ちの方が大きかったですね。
そのあとも3年くらいは趣味的に弾き語りやイベントの運営などを続けましたが、そろそろ収入のことを改めてちゃんと考えようと思って、アルバイトを辞めて就職することにしたんです。
のめり込むコツは、自分洗脳
――本当の意味での転機ですね。
篠原 ええ(笑)。そこで、当時最先端のものとして注目され始めていたデータサイエンティストになろうと思ってデジタルマーケティングの企業に転職したんですが、動機は音楽とよく似たもので、「データサイエンティスト」という響きも含めてその存在に衝撃を受けて勢いのまま決めました(笑)。
――ローリング・ストーンズの衝撃が再び(笑)。
篠原 もちろん内容にも興味が湧きました。ざっくり言うとデータを分析して次の施策を打ち出すのがデータサイエンスですが、音楽イベントの運営も同じようなものなんです。アーティストやお客さんと話をして、どんな思いを持っているのか、何を求めているのかを分析してイベントをよくしていく。
データも結局は人を分析した結果なので、おもしろそうに思えたんです。それに、バイトでしたがSEとしての仕事はきちんとこなして経験を積んでいたので、直感でありながらいい選択だったと思います。
――そうは言っても気持ちの切り替えは難しかったのでは?
篠原 いえ、意外と割り切れましたね。バンドもそうですけど思い込むのが大事で、「おれはデータサイエンティストになるんだ!」と半ば自分を洗脳しながらのめり込みました。
取引先に一人で常駐するなど積極的に現場に出て泥臭くスキルやノウハウを身に付けていった甲斐もあり、今はロックンロールではなく、データ分析の世界にどっぷり浸かっています。
当事者として仕事に取り組む
――medibaにはどういう経緯で?
篠原 前職には5年間勤めて社会復帰もできたんですが(笑)、他社のサービスのデータ分析をサポートするところで終わることが多かったんです。それではまだデータアナリストとしては半人前で、当事者としてサービス責任者の意思決定に貢献し、さらに機械学習を当たり前に使えてこそ一人前のデータサイエンティストだと思っています。そこを徹底的にやりたいと思って、前職からお付き合いがあり、一緒に仕事したいと思う人が多かったmedibaに入りました。
――それで今はどんな仕事を?
篠原 直近の半年間は『Daily Habits※』プロジェクトのスクラムに入って、課題発見から仮説出し、施策案出し、施策の結果評価までをサービス責任者とともに主導して進めました。9月からは同じことをもう少し大きな規模で、『au Webポータル』で実行しています。
※『Daily Habits』はユーザーの「Habits(習慣)」を刺激・促進するコンテンツ群の総称。現在は、第一弾として『無料ゲーム』をau Webポータル上で提供中
――新規事業の立ち上げも考えてるんですよね?
篠原 はい、社内の新規事業公募で進めています。音楽好きな2人の社員と一緒にインディーズアーティストを支援するサービスをやりたいと思っています。職能関係なく3人で対等に事業を検討していて、音楽関係の事業ということもありますし、2人が高い熱量で取り組んでいるので僕も燃えています。
――今充実しているんですね。
篠原 前にも増して仕事がおもしろくなってきています。今振り返るとバンドはかなりの熱量でやっていたみたいで、ステージに上がらなくなってから自分の中にある熱の注ぎどころを見つけあぐねていたんです。それがようやく見つかったとのだと思います。
バンドと仕事の共通点
――バンドから仕事へ本格的にシフトできたんですね。
篠原 そうですね。でも、バンドも仕事も似た感覚でやっているなと思います。
バンドでは目の前のステージごとですべてを出し切らないといけなくて、瞬間で心と体は燃え尽きるんですが、でも頭は燃え尽きない。ライブ中に感じたことや、ライブ後にお客さんや共演者、スタッフさんから言われたことを踏まえ、次のライブをどうするか、今後のことをライブ後もずっと考えています。
仕事は、体や心が燃え尽きることこそほとんどないですが、頭・体・心のどれかが休みたくなるまで動き続けて、休んでまた動いて、ずっとその繰り返しって感じですね。
頭でずっと考え続けること、それとこの瞬間何をするかを積み重ねるという点では同じなんですよね。
――瞬間でも力を注いで、一方で長く燃え尽きないように走り続ける。コツみたいなものはあるんですか?
篠原 僕の場合は、仕事と趣味に境目をつくらないことですかね。基本的にはずっと気を張って集中し続けてる感じです。ただ仕事はライブのようにわかりやすい区切りがないので、オンオフの切り替えは意識しています。
会社だと、トイレにこもって無になったり、せんべい食べたり、誰かと中身のない話をして悪ノリして笑い合ったり。自宅だと、本棚をひたすら眺めたり、YouTubeでオススメ動画を見まくったり、嫁さんの美味いメシを食べたり。あまり面白味ないですがそんな感じです(笑)。
――家庭とのバランスも大事ですよね。
篠原 新規事業の立ち上げというと家庭を顧みずに時間とエネルギーをつぎ込まないといけないイメージで、実際に僕もそう思っていますが、やっぱり家庭は大事にしたいです。助け合うためにチームでやっているという側面もあるので、うまくまわしていきたいです。
新規事業もデータアナリストも家庭も、誰に言われたわけじゃなく自分がやりたいからやっていることばかりです。ちょっとやそっとで引っ込むつもりはありません。限られた時間の中で納得できる形でやり遂げるまで、しぶとく続けていきたいです。
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