社長就任から2年 江幡が語るmedibaの過去と未来
mediba創立20年を迎える2020年12月6日まで、もうあと数ヶ月というタイミングとなりました。しかし、「不確実性の時代」という言葉を強く印象づけるようなコロナ禍の到来など、私達はいま、変化や柔軟性、対応力などを強烈に求められているように感じます。
今回は、mediba社長・江幡に就任から2年間を振り返る「過去」の話を。そしてこれからのmedibaに期待する「未来」について話を聞きました。
社長としての2年を振り返る
―― 社長就任からここまで、どのような2年間でしたか?
medibaのことをじっくり知る時間だったと思います。正直、1年では深く理解するには時間が足りなかった。2年かけてようやく、メンバーや事業のことなど、いいところも足りないところもわかってきました。
それから、2年前は会社自体が節目を迎えていて、チェンジするということを明確にしたタイミングでしたね。具体的に言うと、広告の会社からサービスやメディアを作っていく会社に大きく舵切りをしています。
そして「極めて先の見通せない現代」を象徴するようなコロナ禍に直面したいま、その方向転換は正解だったなと改めて思っています。
―― 2年見てきて感じたmediba人材の特性みたいなものはありますか?
作ることへの情熱や思い入れがしっかりとあること。その先で価値を喜んでもらえることを意識して活動していること。
トップダウンで降りてくるものであっても、その中で自分はどのような役割を果たしていくのか、自分はどういう風に行動して価値を作り出すのか、ということを多くの人が自分の言葉で話してくれているということをすごく感じます。
今後さらに期待したいこととしては、これまで以上に事業の幅を広げていくために、外で起きている多くのことを知り、そのためには外のヒトとも出会い、その上でどんどん人を巻き込んでいく力が出てくるといいなと思います。
未来の話をしよう
―― 新しい移動通信システムの「5G」が始動しました。medibaはその中でどのような役割を担うでしょうか?
4Gが始まる時も、3Gと比較して何十倍であるとか、「◯◯ができるようになる」など言われていましたが、それを覚えている人はいないですよね。だから5Gもきっといつの間にかみんながそれに慣れていく感じなんだろうなと思っています。それよりも大事なのは、人の生活がどのように変化していくかという過程。
これはmediba社長としてではなく、一個人の意見としてほしいのですが、私は恐らくあと3年ほどで、リアルとオンラインのすみ分けや垣根がなくなっていく世界になるのではと思っています。
そして、5G普及後はまた定額制の方向に向かって、料金を意識しないで使える環境が戻ってくるはずだと。だから、ビジネスだって「こんなことがやれたらいいよね!」ということから想像して、それを私たちが提案して作っていく、そんな方向に持っていけると楽しいかなと思っています。
―― 自分たちが楽しんで取り組めるといいですよね
medibaもエンターテイメントとの関わりを増やしていって、エンタメのノウハウをどんどん溜めていきたい。それをおもしろがれる人材もさらに増やしていきたい。みんな自分の生活の中でエンタメ体験はしてるはずですが、まだそれが仕事に結びつくことに気づいていない人も多い気がしています。
―― すでにゲームの領域には手を伸ばしていっていますね(auスマートパスプレミアムのクラシックゲームなど)。
ゲームの世界は、今後本当に変わると思います。以前はPCで遊ぶようなゲームがいまはスマホでできていて、リアルタイムで何千人のコミュニケーションが実現してきている。それはもう「ゲーム」を超えてひとつの「世界」というようにも思える。
medibaの未来を「創ろう」!
―― 現在、medibaのビジョンを一新するプロジェクトを発案して動かしていますね。
いまのmedibaに必要なものは、みんなが心を束ねることができる”ビジョン”なんじゃないか、と思ったんです。いまの「 Life Innovation Company 」も悪くないけれども、抽象的で逆にイメージを狭めてしまうとも思った。社員一人一人が、それぞれのストーリーに腹落ちした形でビジョンにできたら、行動も変わって理想の形に近づいていくことができるようになると期待しています。
(mediba「2030 Visionプロジェクト」の記事はこちら)
このプロジェクトは、あえて若いメンバーも多く入れています。大変だなと思うことがあっても、自分がここに関わった証は後になって感じることがあると思うから、まずはプロジェクトの渦に巻き込まれてくれると嬉しいです。
私自身の意識もこの立場になって、大きく変わったと感じています。事業というのは、一人で動かせる部分には限界があるから、巻き込んでいくわけですが、その巻き込み方も私一人よりは、執行役員やPdMが同じ意識になって動いてくれた方が圧倒的にスピード感も広がります。そして、そういう渦はさらに広がって波及していくんですよね。
―― 10年後のmedibaに期待することを教えてください。
確実に言えることは、もう2〜3年で「ものづくりカンパニー」としての地盤が固まってくると思っています。そして、2025年あたりではメンバーそれぞれが確固たる自信を持っている状態になって、外からもその様子が感じられるはずです。
そこから先は、まだ私にはわからないけれど、社外への影響力ももっと大きくなっているはずで、その影響を喜んでくれる人が増えている世界があるといいなと思っています。楽しむことができる人材が増えて、ビジョンで行動も一つ一つ変わっていって、きっとその積み重ねがさらにそのさきの5年後を作っていくんだと思います。
―― では最後に、その10年に向けて歩もうとするmediba社員へメッセージをいただけますか
「自分の意思を持って行動しよう。そして自分の行動に責任を持つことを意識する」
ということが、一番大切で伝えたいメッセージです。
この日の取材は人もまばらなオフィスで、お互いにマスクを着用しながらの、いまを象徴するようなスタイルで行われました。江幡の発する「渦」に巻き込まれるだけでなく、ときには「渦」を自ら生み出すことで、コロナ禍を乗り切り、目指す10年後にたどり着けるのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。あなたの「スキ」がmediba+編集部の励みになります!