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社員の成長イメージを可視化するジャーニーマップを作ってみた

medibaでCXOをしております岡です。
突然ですが、皆さんのまわりでこんなことって多くないですか?

「仕事が変わりました」

Q.それって転職ですか?
A.いえ、異動です。

そう、仕事(業務内容)が変わることって、転職よりも社内の異動を原因とした場合のほうが格段に多いと私は感じています。

そんな中で、異動後にどんな経験をしていくのか?それに対してどんな事を意識して、制度としてサポートしていったほうがいいのかを、今回medibaが行っているインターネットのユーザー向けサービス担当者をモデルにして書いてみました。  


経験ジャーニーマップ


この経験ジャーニーマップでは、新たにインターネットサービスに着任した担当者がどんな経験(タスク)を通じて、「自己効力感※を高め成長していくのか」、「それを支える支援・教育で必要なことは何か」をまとめています。
※課題解決の期待(結果期待)に対して、それが実行できるという期待(効力期待)や自信のこと。

大きく五つのステージに分けていますので、まずはそれを簡単に説明していきましょう。


(1)顧客・サービス理解期


サービスに入ってまずやるべき事はなんでしょう?

それは一にも二にも自分のサービスを知る事です。

どんな価値のあるサービスなんだ?
なにでもうけているんだ?
どんな顧客が利用しているんだ?
どんな体験を提供している(しようとしている)んだ?

こうしたサービスの全体像を抑えておくことが重要ですよね。資料を見るだけでなく、サービスのログを自分で見て週報を書いてみる、使っている人にほんの少しでもインタビューしてみる、といったことも効果的です。

支援側はサービス理解のためのオリエンテーションを実施したり、サービスを知るために必要なアカウントを発行したり、疑問や質問をいつでも受け入れる体制を作ったりすることが重要になります。


(2)施策サポート実施期


「少し慣れてきたなー」と思ったら一つのプロジェクト(以下、PJ)に入りながら施策の実行をサポートしてもらっていくのがいいでしょう。

1ステップ前の「顧客・サービス理解期」において頭で理解したつもりになるも、いろいろな制約条件を理解できていないのがこの時期。担当者であるあなたはきっとこう考えているはずです。

どうしてこんな仕様なのか?
私ならこんな風にはしない
もっとこうしたらいいのに

支援側はそんなピュアな意見のヒアリングと並行で現実的に施策を実行し、頭の中にあったユーザーのイメージを実際に施策を通じてアップデートしていきます。

ここで重要になるのが、担当者と支援側が一連のプロセスをしっかりと一緒にやっていくことです。施策の目的・目標・結果・振り返りを通じて、全体の流れを把握していくとともに、サービスの収益やユーザー像、今の状況を現実として把握していく期間になります。

(3)主体的施策実施期/PM(プロジェクトマネージャー)期


サービスの実態が把握できてきたので、次は主体的にPJを実行するステージに入ります。今まで抱えていた「こうすればいいのに!」という気持ちを解放し、自ら企画を立案し、実行していきます。

しかしここには多数の罠が潜んでいます。PJを率いていくためのタスク管理、チームに自分の意思、意図を伝える難しさ、会社のルールの中で必要な申請や承認など。

知っていたつもりが、実は知らない事ばかりだったということに直面します。

ここで支援側に重要なことは「任せつつも、並走する」です。人は経験を通じて成長していくものですが、特にここでの気づきは大きなものになります。人を率いる難しさ、限られた資源での実現や目標達成の困難さなど、うまくいかない事が多い中でも信頼し、任せましょう。そのうえで適切なフィードバックをしていき、振り返ることがとても重要なときになります。

ここでしっかりと、失敗を成功につなげていけるが重要な分岐点になります。

(4)チームビルド・仕組み構築期


「主体的施策期」にいくつかのPJを経験していくと、おのずと見えてくることがあるはずです。それはその組織・サービスの中での暗黙的で非効率なルールやフローがあることです。このステージでは前ステージで得た知見を使って、組織・サービスがもっと良くなるために仕組みを変えていきましょう。

支援側は積極的に、今までのPJを通じた経験を聞き出しつつ、そこで発見された課題を解決するように促していきます。この時に大事になるのが、しっかりとミッションとしてそれを与えていくことです。そうでないと組織の古株社員に「あいつはいらん事をしている」といった見られ方をしてしまう可能性もあり、せっかくの知見を生かせなくなります。

組織・サービスの中で、「こんな課題に対してこんなことをやってもらうことになった」と支援側が明確に宣言してあげることが重要です。

(5)サービス戦略実行期

ここまでくると、あなたはきっと組織・サービスの中で中核を担う、きっとナンバー2〜3的なポジションになっているかもしれません。

これまでの経験を生かして、組織・サービスの方向性を示すような戦略を立て、責任者の右腕となって組織・サービスを次のステージに連れていくフェーズです。しかしここでも戦略をどう立てていいのかわからなかったり、出してもうまく組織の上の人たちに響かなかったりすることはあるはずです。

うまくいかないのは当然です。

ここで必要なのは、組織・サービスが会社や市場でどんな位置づけで、会社はそれを踏まえてどんな方向に進もうとしているかということを知っておくことです。このステージでの支援側は、積極的に会社の方向性について知る機会を与えていくのがいいでしょう。

初めての経営会議
初めての社長プレゼン

普段は議事録や会社全体向けの発表等でしか見聞きすることがない会社のトップとの対話を通じて、一皮むけるサポートをしていくのです。

例えば「そういう議事録はしっかり読みこんでいる」という人もいるかもしれません。ですが、それだけではダメです。1次情報に触れ、肌で感じてもらうことによって、自分も会社の経営に関わっているんだという認識を持ってもらう必要があるのです。  


最後に


いかがでしたでしょうか?

ここで書かれた例はあくまでも一般化されたものとなりますので、どの会社・サービスでも当てはまるというわけではありません。しかし、さまざまな会社やサービスの担当者・支援側が同じようなところで同じようにつまずいているのも事実です。

この経験ジャーニーマップによって、新たな業務に就いた担当者は会社の中での経験がイメージでき、支援者は「何が必要か」を考えるきっかけになればと思います。

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