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【ホンレコ!】13冊目『イシューからはじめよ』

mediba社員が実際に本を読んで得た“学び・気づき・感動”を、自分と同じく求めているであろう方たちへお届け。本のレコメンド、略して『ホンレコ!』。

13冊目のレコメンダーは、データアナリストの篠原。マネージャーとしてチームを明るく切り盛りするだけでなく、社内でSNSマーケティングの勉強会を主催するなど、親しみやすく、活動的なムードメーカー。そんな彼が選んだ本は、自分だけでなくチームにも共有したくなるビジネスの名著。篠原はどんな学びを得たのでしょうか。たくさんの課題に悩まされている立場の人は必見です。


本日のおすすめ図書

『イシューからはじめよ』
安宅和人
英治出版

こんなあなたに

  • 仕事もプライベートも課題が山積みな人

  • 行き当たりばったりで課題解決していくのが好きでない人

  • アウトプットの説得力を高めたい人

レコメンダー
ビジネスセンター データアナリスト 篠原正樹

どんな本?

大手外資系コンサル、脳神経科学学位、ヤフー株式会社CSOという、恐ろしい感じがする振り幅の経歴をもつ安宅和人さんによる、「バリュー(価値)のある仕事とは何か」「生産性の高いプロセスとは」について書かれた本です。

ここがポイント!

バリューのある仕事にはイシューの見極めが大切

この本には、数多のイシュー(課題)の中から、下記4つの観点でしっかり時間をかけて解決すべきイシューを見極めて選定すべきだとしています。

  1. 答えを出す必要性の高さ

  2. 解決したときのインパクト

  3. 説得力ある形での検証可否

  4. 検証結果を想定する受け手に伝えられるか否か

私自身、イシューの選定自体はこれまでもやってきましたが、上記の観点を知らなかったので、「多数決」や「特に楽にする必要があるメンバーに選ばせる」というようなことで選定してしまっていました。1時間でもいいから観点を踏むようにしていたら、違った解決方法があったかもしれません。

解きはじめる前に仮説を立てる

「〜の市場規模はどうなっているか」は単なる設問。「〜の市場規模は縮小しつつあるのではないか」は仮説。仮説を立てて問題を解こうとすることで、どういう情報があればよいか、どういう分析をすればよいか、決めることができます。仮説を立てずに解こうとすると、無駄な時間が生まれてしまいます。

実は最近、まさにこれに近い事象が起きました。
あるサービスの利用者数が減少したため、いろいろなデータを見て分析し続けていました。そして1カ月以上経ってから「これかー! なんでもっと早く気付けなかったんだろう……」という原因が判明。

仮説はある程度立てていたのに……。そこで本書を見ると、仮説を立てるコツの一つとして「一次情報に触れる」と書かれていました。つまり「そのサービスを使っている顧客と話をする」こと。サービスを普段から使っている人に「最近◯◯(サービス名)ってなにか変わった感じする? 使う頻度変わった?」と聞いていたら、もっと早く原因にたどり着けていたかもしれないと思うと悔しいですね。

イシューを分解する

解決すると決めたイシューについて、仮説を出せるサイズに分解します。

例えば、(あまりイシューっぽくないかもしれませんが)「新規事業のコンセプト検討」というイシューの場合。

「事業コンセプト」
⇒非常に大きな概念なので、このまま仮説を出そうとしても曖昧な仮説しか立てられません。

1. 「狙うべき市場ニーズ」「事業モデル」に分解

「狙うべき市場ニーズ」は、「どのような市場の塊・ニーズを狙うのか」。「事業モデル」は、「どのような事業の仕組みで価値提供を行い、事業を継続的に成り立たせるか」。

2.これでもまだ仮説が立てづらい場合は、さらに分解する

皆さんも普段、大きめのタスクが発生すると、分解して可視化することでストレスを軽減するのではないでしょうか。これはイシューの分解と考え方は近いのかなと思います。

「困難は分割せよ」ですね。

完成度よりも回転数

1回で完成度100%を目指さず、低い完成度から何回も回して高めていくことが大切です。1回を丁寧にやりすぎると逆効果になります。

ただ、現場で「このくらいの完成度でOK」と誰が判断できるかという問題はありますよね。私の場合は、チーム全員が何回も回して完成度を上げていく考え方をもった上で、チームで判断するのがよいと思います。

一方で、「100%を目指さない=手抜きをする」という意味ではないとも思っています。前述の「説得力ある形での検証結果」になりそうかを常に意識しながら、どこまでやるかを考えていくのがよいのかなと思います。

まとめ

課題選定・課題解決のプロセスを、「大枠で捉えられる」本だと思います。この本自体、著者の「これくらいの粒度・ボリューム・文字サイズの大きさ(コレ重要!)なら、多くの読者が理解しやすく、実践してくれるのでは」という仮説が見えるようです。

ただ、いきなり大きなイシューから適用しようとすると行き詰まったり、時間がかかりすぎて熱量が落ちていったりする可能性があります。まずは小さなイシューでプロセスを回し終える体験を増やしていくことが重要かなと感じました。その際、本書に記載されているプロセスを必ずしも全てやり切ろうとするのではなく、詰まったら一旦飛ばしてみてもいいのではないでしょうか。

まずはやってみること、です。

もし皆さんが、課題山積みの状態だったり、解決へのアプローチにいまいち自信がもてなかったりしたら、この本は大いに役に立つと思いますよ。

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