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創刊から変わらない、メルカン編集部が大切にするポリシーと実践

mediba広報の初鹿野です。公式ブログがリスタートして約6カ月。情報発信の難しさを痛感するのと同時に、その必要性を肌で感じる日々を過ごしています。

「より多くの人に届けられるメディアにしたい」。そんな思いから、他社のオウンドメディアをリサーチしているときに、たどり着いたのが、株式会社メルカリが運営するオウンドメディア「メルカン」でした。

そこで今回はメルカリに初潜入。採用にコミットして成果を出し、かつメディアとしても成長を遂げているメルカン編集部に話を伺いました。

テクニカルな部分から本質なところまで、オウンドメディア運営の極意がちりばめられたインタビュー。運営担当者は必読です!

People Brandingチーム 西丸亮(さいまる りょう)さん

メルカリが運営するオウンドメディア「メルカン」とは?


インタビューの前に、メルカンについてご紹介。

メルカンは、メルカリグループが運営するオウンドメディアです。2016年5月にメルカリ取締役社長兼COOの小泉氏が立ち上げました。創刊当初の運営ポリシーは以下の5つだったそう。

①HRが主導すること
②記事は毎日更新すること
③点在する情報を集約すること
④PVは共有し、追わないこと
⑤社員へのシェアは強要しないこと

現在は、採用広報や採用ブランディングを主な目的に、メルカリではたらく人にまつわるあらゆることを精力的に発信しています。

PV(ページビュー)は追わないとしながらも、メルカリを知らない読者にとっても価値のあるコンテンツを発信することで多くのファンを集め、月間PVは300,000ほどあるメディアに成長しています。

今回お話を伺ったのは、インハウスエディターとしてメルカンの核となる部分を担っているPeople Brandingチームの西丸亮さんです。

1人が10割負担するのではなく、10人が1割ずつ負担することが大切

――オウンドメディアの中で特に勢いのあるメルカンですが、どのような体制で運営しているんですか?

西丸:メルカン編集部には10名ほどのメンバーが所属しています。私が所属する「People Branding」チームを中心に、HRやPR、カスタマーサービスなど、約5つのチームからメンバーが集まっています。

参考資料:メルカン編集部

西丸:私も含め、メンバーはメルカン以外にも多様な業務を行っているので、そもそも多くのリソースを割けません。なので、運営を特定の人物に属人化するのではなく「属チーム化」し、記事制作を持ち回り制にしています。1人が10割負担するのではなく、10人で1割ずつを負担して10割にしていく。そうやって各チームで日々起こっていることを記事として毎日発信しています。

「やらされている」では続かない。大事なのは「なぜ、やるか」

――各メンバーの負担が少ないといえど、メディアの必要性を理解してもらって協力を得るのは難しいことですよね。

西丸:そうですね。各メンバーが「何のためにやっているか」を理解、納得できるようにきちんと説明するのはとても大事にしていますね。採用という会社が持つ大きな課題があり、そのためになぜ社内の情報を発信しないといけないのかを、一緒に突き詰めて考える。日々、密にコミュニケーションを図りながら「やらされている」のではなく、「自分でやっている」という意識でメルカンに携わってもらっています。「何のために情報発信するのか」「採用やブランディングとどう結びついているのか」。メンバーはこの2つについてきちんと理解しているからこそ、日々の情報発信に前向きなんだと思います。

また、メルカン編集部だけでなく経営陣とのコミュニケーションも図っています。それぞれの動向や方針を理解して、情報発信の設計やブランディングをしているんです。組織やチームを横断しながら、コミュニケーションを図り、アクションにつなげられることがメルカン編集部の役割であると同時に、醍醐味とも言えると思いますね。

「一緒に仕事がしたい」と思えるか。企画で大事な4つの方針

――そうやってプロジェクトに多くの人を巻き込んでいるんですね。企画はどのように考えているんですか?

西丸:創刊当初は「こういう記事をつくろう」と編集部が主体となり、コンテンツをつくることが多かったですが、最近は逆も多いんです。つまりエンジニアやHRなどの現場のメンバーから「この人や情報について取り上げてほしい」などの要望をもらうんです。それは非常に大きな変化であり、とてもうれしいことではあるのですが、単にそのまま記事にするにではなく、きちんとヒアリングを実施し、「なぜ取り上げるのか」について突き詰めるようにしています。

西丸:企画をつくるうえで「そのチームに入って自分がどう活躍できるだろうか」「そもそも自分にできそうな仕事だろうか」など、我が事として捉えてもらえるかは非常に大切なので、現場のメンバーと一緒になって企画を考えるようにしています。

あとは「想い」ですね。メンバーがどれだけプロダクト、サービスを愛しているか。結局、仕事は人と人で成り立っているので、「この人と一緒に仕事がしたい」と思えるかが一番重要だと考えています。

それらに関する内容を重点的にヒアリングを行い、実際に記事を制作しているんです。

「迷ったら、とにかくやる」創刊から引き継がれる編集部マインド

――そのほかに企画やコンテンツ制作の面で工夫されていることはありますか?

西丸:インタビューの仕方、企画のフォーマット、編集方法、表記規定、SNSの投稿ルールなどは社内wikiにまとめられています。それを見れば、いつでも誰でも企画や記事がつくれるようにしています。そうすることで少しでも編集部のメンバーが気軽に企画、執筆することができればうれしいですね。

西丸:ただ、今でこそ社員に浸透していろいろと精査しながら運用していますが、創刊当初はもっとフランクに発信していました。迷ったらとにかくやってみる。10回打席に立って、10回ホームランを打てる選手なんていないわけです。とにかくやってみるというマインドも大事だと思いますね。まさにトライアンドエラーかなと。

編集や企画の根底にある、ミッションとバリュー

――「なぜやるか」はすべてのサービス、プロジェクトで重要ですよね。 西丸:メルカリの場合はミッションとバリューに沿って、会社全体や各チームが動いています。

ミッション
・新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る
バリュー
・Go Bold - 大胆にやろう
・All for One - 全ては成功のために
・Be Professional - プロフェッショナルであれ

西丸:言うまでもなく、私たちメルカン編集部も同じです。「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」というミッション達成に向け、「Go Bold - 大胆にやろう」「All for One - 全ては成功のために」「Be Professional - プロフェッショナルであれ」という3つの行動を軸にメディア運用を行っています。記事の企画から執筆、そして運用まで、ミッションとバリューに基づいて考えると何をやるべきかがわかってくる。いつもこれらの言葉に後押しされています。

――やるべきことはシンプルなんですね。

西丸:別に大げさなことをしているわけでもなければ、真新しいことをしているわけでもないんです。シンプルなことを愚直に積み重ねているだけ。継続って本当に大切だなと思います。メルカンを創刊した小泉をはじめ、メンバーには本当にリスペクトしかありません。これからも会社やチーム、働く人を発信し、会社の本質的な魅力を届けられる編集部を目指していきたいと思います。

――私たちもがんばります。本日はお忙しい中ありがとうございました!

各社にフィットした運営、情報発信を。

なぜオウンドメディアを運営するのか。目的は各社、各メディアによって異なりますが、企業のミッション達成のためのツールとしてオウンドメディアがある、という本質は変わらない。その軸をぶらさず、人々を巻き込みながら課題意識を浸透させたメルカンだからこそ、人々の心に刺さるコンテンツが生まれているのではないでしょうか。

mediba広報ブログも、その本質を見極めながら、今後もみなさんにとって有益な情報を発信するようつとめてまいります!


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