はじめてのロゴデザイン。過程と学び【mediba Designers】

medibaのデザイナーたちが、取り組みや知見を月イチで発信していく連載企画「mediba Designers」。

2020年最後の第8回は新卒1年目のUIデザイナー、田中貴哉(たなか あつや)が本連載で2度目の登場。mediba創立20周年を記念して制作したロゴは、実は彼がデザインを担当。1年目にして大役を果たした裏には丁寧な仕事ぶりがありました。プロジェクトチームを巻き込みながら進めた制作記録をご覧ください!

※過去の記事はこちらから

こんにちは、UIグループ入社1年目の田中です。

普段は「au Webポータル」というプロダクトのUI改善を行ったり、社内のデザインの仕事などをやっています。デザイナー歴としては約半年が経過。

まだまだ駆け出しですが、medibaが創立20周年を迎えるにあたり記念のロゴを制作するということで、デザインを任せてもらうことになりました。

初めてのロゴ制作で四苦八苦しながらもなんとか形にでき、個人的にも学びの多い仕事でした。自分自身の振り返りも兼ねて、ロゴが完成するまでの経緯や学びをまとめてみたので、ぜひご覧ください!

作ったものがこちら

まず、最終的にできたロゴがこちらです!

20周年ロゴ

我ながらいい出来です……(笑)。と言ってももちろん一人でつくったわけではなく、制作面では先輩デザイナーに支えてもらいながらつくりあげたものです。

企画は広報チームによるもので、20周年を迎える12月に向け、10月下旬頃にこのプロジェクトがスタートしました。はじめにキックオフミーティングがあり、そこで伝えてもらった概要が以下です。

  • mediba20周年企画担当:広報
  • 制作ディレクション:石塚(UIデザイナー)
  • メインデザイン:田中(UIデザイナー)
  • 製作期間:約1ヶ月
  • 使用用途:20周年記念動画、20周年パーティのノベルティなど、外部発信用

作業の流れは、

  • スケジュール作成
  • コンセプト決め
  • ラフデザイン作成
  • 投票
  • 最終調整
  • 資料(提案資料やガイドライン)の作成

です。それぞれの過程で何をやったのかをまとめていきます。

バッファを取ったスケジュール調整

概要をもとに、石塚さんに制作プロセスごとのスケジュール調整をしていただきました。

営業日ごとの区切り方や、コンセプトとラフデザインに多く時間を割くなど、まだスケジュール全体を管理する経験が少なかったので、とても新鮮でした。特に、「バッファ」というスケジュールに余裕を持たせる考え方は、今後のスケジュール調整などにも活用していきたいなと思います。

調整していただいたものがこちらです。

タスク管理や情報共有にはScrapboxやTrelloを使用しました。

アンケートを取りながらコンセプト決め

スケジュールを決めたらいよいよ実作業。まずはコンセプトづくりです。

といっても、「この企画のコンセプトってなんだろう……」という状態。石塚さんの提案により、広報の方(依頼者)が納得のいくコンセプトにするために、ロゴに込めたい思いをアンケート形式で聞き出しました。

回答の一部

直球の質問だけでなく、20周年に関する質問をいくつか設けることで、ロゴへ込めたい思いをしっかりと聞かせてもらうことができました。感謝です。

ここで、「言われたことをただ形にしただけ」にはしたくなかったので、自分自身がロゴに何を込めたいかも考えて、以下のように言語化してみました。

「過去にmedibaを作り上げた方々がいるおかげで、今があることをしっかりと認識したい。これからも個性を尊重し合い、人それぞれの強みを活かし続けることで最強のものづくり会社になっていきたい」

アンケートに自分の文章もプラスして、それらの中からコンセプトに使えそうなキーワードを抜き出して分析したところ、3つに分類することができました。

キーワードを分析した結果

「過去」から「未来」に向かってmediba独自の「考え」を持って歩んでいくというものです。これをもとに3つのコンセプトを作成しました。

A:過去を振り返り未来に繋げる

B:新しい価値を生み出す企業へアップデートを繰り返す

C:ヒトの多様性を活かしものづくりをする

この3つのコンセプトを共有し、無事了承をもらうことができました。デザイナーだけで考えるのではなく、依頼者にも協力してもらうことが大切だなと思いました。

ラフデザインに苦戦……

次は、つくった3つのコンセプトそれぞれに対してのラフデザインを作成していきます。各コンセプトに対してテーマを決めてつくりました。

0の状態から生み出す作業が不得意分野だったので、正直この段階が一番つまづいた部分です。そこで、PinterestやGoogle画像検索で参考になりそうなロゴデザインを探したり、石塚さんにも積極的にアドバイスをもらいながらなんとか形にすることができました。

形ができてからは悩みながらも楽しみながら作業。悩みどころだった配色とフォントも、「過去から未来に~」というコンセプトの原案に立ち返り、「このデザインは懐かしいな」と思えるよう2020年のトレンドを意識したデザインで作成するという根拠を決めて、グラデーションと丸ゴシック体を取り入れました。

投票によりデザイン決定!

投票のために提出したラフデザインは全部で6案。

各コンセプトに対して2案ずつ作成し、色の違いによるイメージ差をなくすため(あくまでデザインを審査するため)に、それぞれ暖色、寒色、モノクロのパターンを用意しました。

審査しやすいようコンセプトとデザイン案をスライドにまとめ、A1〜C2の中から投票を行いました。

Figmaで作成した投票用スライド
ラフデザインの投票画面

6つのラフデザインのロゴから20周年プロジェクトの関係者の方々に投票をしてもらい、投票結果がこちらです。

投票結果

投票の結果、選ばれたのはC2案でした。

正直、自分の推し案はB2案だったのですが視認性や表現のわかりやすさからC案に偏ったのかなという推測です。

レビューをもらいながら仕上げ

投票で表の多かったA案をブラッシュアップしていきます。この段階ではあくまでも「ラフ」のデザインなので、完成版まで修正をしていく必要があります。

しかし、今回は投票をしてもらったみなさんの意見を反映させて選んだ結果なので、大きく変更をしてはみなさんの意見とズレが生じてしまう可能性があります。見た目の印象を変えずに修正することに注意しました。

レビューを出すまでにつくったデザインの一部
レビューページ上でのやり取り
レビュー内容
レビュー内容

などなど。デザインには「視認性」「意味付け」「使用状況の考慮」が大切だなと、指摘をもらって改めて認識をしました。丁寧にレビューをしていただいて感謝です。

上記のような修正→レビュー→修正→レビュー……と何回か繰り返しようやくロゴとして使用できるレベルのものまでクオリティアップをすることができました。

レビュー完了したもの

“より”納得してもらうための提案準備

デザインの修正ができたら完成したロゴのデータを送って終わり!……と、正直少し前までの自分ならこのように思ってしまっていましたが、まだ終わりではありません。

カンファレンスなどでいろいろな方のデザインのプレゼンを観る中わかったのですが、最後の「提案」というフェーズの完成度によって、ロゴ自体の納得度も大きく変化するのです。

ですので、依頼者の方に共通のイメージを持ってもらい、“より”納得してもらうために、ロゴの意図や使用イメージを載せた提案資料も作成しました。

提案資料の一部

また、ロゴデータを使用する上での注意点等のルールをまとめたガイドラインも、medibaロゴのガイドラインを参考に作成しました。

Figmaで作成したロゴのガイドライン

ノベルティなどディスプレイ意外媒体にも使用する可能性もあるということで、紙媒体用のデータも作成しましたが、CMYKデータを扱うことが初めてだったので、画面上と印刷時の色合いの見え方を出来る限り近くすることに苦労しました。紙媒体でデザイン経験がある先輩にアドバイスをいただき、なんとか見え方を近づけて作成することができました。

というわけで、冒頭に紹介したロゴが晴れて完成しました!

振り返りから得た学び

ロゴの提出後には、ディレクションをして頂いた石塚さんと一緒にScrapbox上でKPTを使った振り返りを行いました。

大きく、この振り返りから得られた学びが大きく5つありました。

  • 関係者を積極的に巻き込むこと
    コンセプトへの意見や、ラフデザインの投票をしてもらえたことで、関係者も参加して一緒につくり上げた印象を持ってもらうことが、納得感の向上につながることがわかりました。
  • インプットの重要性
    ロゴのモチーフを決めることに手こずってしまいましたが、それは普段からのデザインのインプット不足によるものだと気づきました。
  • ラフはあくまでラフ
    ラフのパターンを理想よりあまり出せなかったのは、その時点から完成度を求めすぎてしまったから。少しのレイアウトの違いや、これはないなと思うようなものでも、パターンに入れることで発展があるかも。
  • すべてを推し案に
    投票してもらうデザインパターンをすべて推し案にすれば、投票後のがっかり感をなくせる。そのためにビジュアルデザインのスキル向上とインプットをもっと増やすことが大事。
  • 完成したら一度寝かせる
    最終デザインの詰めにデザインを寝かせて俯瞰して観る時間をつくることも大事。

振り返りによって次につながる学びを再確認できたことはとても大きかったです。

振り返りをしないと、せっかく経験したのに身に付かなかったこともあったと思います。今後も振り返りは欠かさずやっていこうと思いました。

さいごに

自分にとって初めてのロゴデザインを、先輩の石塚さんによるディレクションのもと進めることができ、本当に多くの経験と学ぶを得ることができました。

特に、自己流ではなくロジカルかつ依頼者に納得してもらいやすい制作の流れを知れたので、今後の0→1の業務に活かしていきたいと思います。

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